第一章:発症 (No.13)
- 2015/10/30
- 19:30
「お見舞いに行きましょうか?」と言う優子に、「まだバタバタしているので、」と恵祐はお断りをして電話を切った。担当医師から、父親次郎の状態を聞く時間だ。急いで戻らないとならない。再度、母親と合流し、救急病院の3階に向かった。看護師は、恵祐と母親の美和子を個室に案内してくれた。そこは5人入れるかどうか位の小さな部屋だったが、テーブルと折りたたみの椅子が2つ用意してあった。テーブルの向こうにドクターが座...
あいさつが出来るように成る方法
- 2015/10/28
- 18:30
恥ずかしかったり 恐かったりして、挨拶ができない方がいます。「おはようございます」「今日もよろしくお願いします」「ありがとうございます」など、簡単で当たり前の挨拶を やりたいのだけれど出来ない方にお勧めの方法をお話しします。さて、正しい挨拶というのは、相手の目を見て必要に応じて微笑みを浮かべハッキリとした声を出します。しかし、なんとなく恥ずかしかったり 恐いという方は、相手の目を見ることが出来ません...
第一章:発症 (No.12)
- 2015/10/27
- 17:30
恵祐は、優子の祖父が、自分の父親と同じ脳出血を起こして他界していた事を忘れていた。そういえば、優子と付き合いだした頃、その話しを聞いたことがある。「3年前にね、脳出血で死んでしまったの」どういう会話の流れだったか忘れたが、優子は窓の外を眺めながらそう呟いた。優子の祖父と祖母は、離れというか本家というか、長男夫婦とは別の建屋で寝起きをしていた。祖父は工務店を経営していて、高度成長期には仕事に恵まれ、...
人生を演劇とイメージしてみる。
- 2015/10/25
- 17:00
「なぜ、生きているのだろう」そんな事を漠然と思ってしまったとき、『 人生は演劇 』と思ってみてはいかがでしょう。おぎゃーと生まれてから死ぬまで、毎日は舞台での演劇であり、あなたは俳優なのです。一番始めには赤ん坊の役をして、次に子供、そして大人の役を演じているのです。主演を演じるのも自由だし、脇役を選ぶのも自由。一緒の舞台に居るメンバーに どういうセリフを発するか、また どんなストーリー展開にするか …そ...
第一章:発症 (No.11)
- 2015/10/23
- 18:30
恵祐は母親の美和子と、父親次郎が闘病している集中治療室を後にした。集中治療室は一般病棟と比べて、面会時間が短かった。次郎が救急車で担ぎ込まれた公立病院では、1回10分程度とされていた。この治療室には重篤な状態の人が居るわけだから、家族や親族の面会ですら体の負担になるのだろう。この30分後に担当の医師から病状説明が有るという。恵祐は煙草を吸いがてら、付き合っている優子に電話を掛けようと思った。喫煙所は建...
良い人とは …
- 2015/10/20
- 16:30
あなたにとって、どういう人が『良い人』でしょうか。「好きな人」というより、「この人、良いな!」という思える人です。自分にとっての良い人とは、大抵、自分にとっての都合の良い人だったりします。しかし、これから成功したい方や、幸せに成りたい方、そして自分のマインドを強くしたい方は、注意してもらいたいのです。なぜなら、都合が良い人を好んでいると、自分の潜在意識が変化を嫌い、自分自身が向上しないからです。例...
第一章:発症 (No.10)
- 2015/10/18
- 17:00

次郎は往年、路線バスの運転手をしていた。そのため、息子の恵祐は幼少の頃、父親と顔を合わすことが本当に少なかった。何故なら次郎の出勤は早いときで4時30分、帰宅は遅いときで23時を過ぎるからであった。路線バスというのは朝晩に便数を増やす。朝晩に利用客が多いためだ。だから、遅出というのは殆ど無かった。恵祐が幼児の頃は20時に寝て 朝7時に起きていたから、なかなか父親の家庭にいる姿を見ることは少なかった。...
自分自身の『付加価値』
- 2015/10/16
- 17:30
ご商売をするときでも、或いは 他人に良く思われたいというときでも、販売する商品やサービス、そして自分自身に、『付加価値』を付けられると効果的です。付加価値の元には、『価値』があります。商売を例に考えてみましょう。1万円の商品やサービスを 顧客が1万円として妥当だなと感じた時、それは1万円の価値があると言えます。正当価格とも言いましょうか。この時点では「これは良いなあ」と思って買う人もいるわけです。し...