その59 『 人間力とは 』 その1
- 2016/07/02
- 19:30
◎ ナンバー1 販売員に成るために
~ 潜在意識を利用した成功術 ~
人間力とは何でしょうか。
人間力というのは、近代に作られた新しい言葉です。
つまり、産業革命などの近代化によって、熟練作業員でなくとも製造が出来るようになったり、あるいは自販機などにより無人販売が可能になった時代の後に作られた言葉です。
人間力が当たり前の時代、言い換えれば 人間力しか無かった大昔には、この言葉は不要なため 存在しません。
生産や流通・販売の近代化は便利で 多くの人を 豊かに暮らしやすくしました。
しかし、商品力だけの販売方法は、味気ないものです。
販売者が無愛想だったり失礼だったりして、不愉快になった事はないでしょうか。
その不愉快な気持ちこそ、販売者に人間力が無かった あるいは 人間力が伝わらなかった証しです。
◎ ◎ ◎
しかし、人間力が無くて商品力だけで成り立っている商売もあります。
それは、多くの人が利用する自販機です。
喉が渇いたとき、近くにジュースの自販機があると嬉しいものです。 助かります。
自販機というのは、人間力が全くありません。 最近は「オハヨウゴザイマス。今日モ頑張リマショウ」とか喋る自販機も有りますが、三日もすれば飽き飽きします。
その声に、人間性を感じないからです。
人が発する言葉は、言魂とも俗に言わます。 気持ちが こもるのです。
しかし、今のところの機械やロボットの発音には感情や気持ちがありません。
今後の機械やロボットの発展で一番困難なのは、言葉に感情があるように思わせることだと思います。
気持ちの こもっていない言葉には、言魂が感じられません。 人間力が乏しいのです。
深夜のコンビニに行くと、時々 疲れてしまっている店員さんが居ます。
客が入店しても「いらっしゃいませ」と言ってくれません。 ドアを開けた時のチャイムの音が悲しく響きます。
お客さんに 何も挨拶しないというのは、異常なことです。
昔は、お祭りで的屋が店を出していて、腕に彫り物が入ったその人は「いらっしゃいませ」などと言いませんでした。 なぜ言わないか。それは相手をお客さんと思っていなかったからです。「文句があるなら喧嘩するか?」という心情だったわけです。
まさか、現在のコンビニの店員さんが、的屋のように喧嘩を売っているのでは無いと思うのです。 だから異常なことだと思うのです。
しかし、コンビニに限らず ダメなお店に行くとよく経験することですから気にしません。
気にしないというより、私は無愛想な店員さんを 自販機と同じに思っています。
自販機に向かって「ちゃんと いらっしゃいませと言えよ!」と説教しないのと同じに、無愛想なコンビニの店員にも 私は何も言いません。
無愛想なのも、人間力が低いと言えるでしょう。
しかし、人間力の全く無い自販機も、無愛想店員が居る一部のコンビニも、世の中から無くなりません。(あまりに酷いコンビニは廃業しますが)
なぜでしょうか。 それは必要とする人が居るからです。(これを「需要がある」と言います)
暑い時の自販機の炭酸飲料や 小腹が空いたときのコンビニ商品は、需要があるから存在し続けるのです。
人間力が無くとも商品力だけでやっていけているわけです。
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「だったら、商品力があれば、人間力など不要ではないか」という声が聞こえそうです。
しかし、人間力が乏しくとも売れる商品や状況は限られています。
喫茶店で900円の高価なコーヒーを飲む人でも、自販機なら10円高くとも買うのを躊躇します。
また、喫茶店には、喉が渇いていなくとも あるいはコーヒーが飲みたくなくとも、座りたくなくとも入る人は居ますが、自販機の場合は 飲みたくなかったら買いません。
商品力だけで成立する商売というのは、単価が安い物だけです。
ちょっと高い物になると、人間力のある人から買いたいと顧客は思います。
もっと高いものなら、なおさらです。
また、商品力だけで商売が成立するのは、適した状況の時だけです。
気候の穏やかな春秋には、自販機の飲み物はあまり売れません。
新商品が出ると 古いものは売れなくなります。
「味で勝負だ」と腕組みする 人間力の乏しいラーメン屋さんが倒産するのも、商品力に頼ったからです。 味で勝負と豪語しても、ここ10年新しいスープの味など聞きません。 何処の街にも似たような味のお店は有ったりするものです。「俺がオリジナルだ」と裁判で争って勝訴しても、顧客側にはどうでも良いことです。
似たような美味しさなら、人間力のある人に作ってもらいたいものです。
ここまで話しても、「商品力さえ優れていれば、上手く行くのだ」と反論する人もいます。
その理由は、インターネット販売でも高価な物が売れる時代になっているからです。
「50万円のカメラでも、100万円の宝石でも、ネットで買う人が居るでしょう」と言うのです。
そのとおりです。今はネットで高額な物を購入する人も居ます。
人間力など どうでも良いと思う人も居ますし、接客されるのが嫌な人も居ます。
それは事実です。
しかし、そういう人が、ネット売買に流れているのも事実です。接客が不愉快な人にとっては、店舗に行くよりネットで買いたいのです。
そういう時代は今後も進みます。つまり、店舗に来店する顧客の気質が、人間力を求める人に ますます片寄っていくということになるのです。
◎ ◎ ◎
終戦直後のヤミ市では、商品さえ良ければ 人間力など全く無くとも売れました。 物が無かった時代だからです。
やがて競争他社が存在する時代になると、低価格と品質が 商売成功の条件となりました。
そして今、品質も良く低価格で商品力もある物を販売しようとするとき、
競合他社に無いものをアピールしなければなりません。
それこそが、販売スタッフの人間力です。
大切なあなたが 幸せでありますように。
相談屋さん カフェカウンセリング 横尾けいすけ
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