ドラマ 『過保護のカホコ』 と 人間力
- 2017/07/18
- 21:00
先週の水曜日に第一話が放送のテレビドラマ『過保護のカホコ』
面白可笑しく楽しませていただきましたが、意外と深い主張がありました。
脚本を担当するのは「真昼の月」「GTO」「魔女の条件」「女王の教室」「家政婦のミタ」などの実力者、遊川和彦さん。 時には すっきりとしたハッピーエンドでないストーリーもあったりしますので、今後の展開とエンディングが楽しみです。
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第一話のあらすじは、究極の過保護として育てられた根本加穂子(カホコ)が就職活動をするところから始まります。 過保護の根本的原因である母親と二人三脚でカホコは就活に努力するのですが、世間も常識も知らないために内定が全く得られません。
子供の頃から悪い事を一切せず、もとい、しないどころか発想すらせず、誠心誠意な生き方をしていたカホコでしたが、社会生活を始める前にして挫折しそうになります。 母親が「就活を止めて 花嫁修業に変更しましょう」と提案したのは留めの一撃になりかねませんでした。
またもや過保護のぬるま湯に浸りそうになるカホコでしたが、その事を同じ大学に通う美術専攻の麦野初に伝えると、麦野はこう言うのです。
「そもそもお前は、何のために働くのか?」
カホコはそこで気付くのです。
自分は何故に働こうとしたのか?
そして世間の皆は 何故に毎日働いているのか?
そういう抜本的なことに、カホコは疑問を抱いたわけです。
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今の日本では、圧倒的に多くの人が生活するために働いています。 自分の生活を安定させ 向上させる為に、詰まるところ、給与を貰うことを目的に働いています。
それは全く良い行いです。 頑張って働いて、それによって報酬を得たいと思ったって良いのです。
だからこそ、貧乏をしないで済みます。家族も養えます。 ひいては国も豊かに成ります。 全く良いことです。
しかし、良いことをしていれば、正確な言い方をすれば、悪いことをしないで 他人様(ヒトサマ)に迷惑を掛けなければ、幸せに成れるということではありません。
学生時代はそれでも上手く行くかもしれません。 悪いことや迷惑なことをしないで学業の単位をそこそこ取れば 学生時代は不都合なく過ごせます。
しかし、社会に出ると、それだけでは足りないのです。
悪い事をせず 他人様に迷惑を掛けず 与えられた仕事を真面目にやっていても、幸せに成れるとは限りません。
何故でしょうか。
それは利他心が欠けているからです。
利他の気持ちと言動が欠けていると、一般的な社会では 選ばれること無く そのうち淘汰されます。
例えば、販売店舗の現場では、販売者と購入者が居るわけですが、両者の思いが同じときにのみ、商品は爆発的に売れます。
逆に両者の思いに違いがあると、競合他社との客の取り合いが必ず始まり、値下げ競争や差別化商品の開発となります。
販売商品を差別化して 他社で売っていない良質で魅力ある物を開発するのは大切ですが、それは企画部門のやることです。
相談屋の私もそうですが、お客さんと向き合って直接に販売する店舗スタッフは「商品が悪いから売れないのだ」と言った瞬間からライバルに置いて行かれることを再認識したいものです。
繰り返し申し上げます。
お客さんと販売スタッフ、ふたりの気持ちが同じに成ったとき、お客さんはより多くの購入をするのです。
では、同じ思いとは何でしょうか。
まず、購入者の思いは “良い商品を購入することで気分良く成りたい”のです。 その購入によって自分が幸福感を得たり 便利な生活をしたいのです。
(昭和の頃には安ければ買うという人も少なくありませんでしたが、今は変わりました。安いだけで購入を決定する人は、ネットの市場に流れています。リアルショップでは買わなくなっています)
一方、販売者の気持ちはどうでしょうか。 自分や自分の家族の生活のために毎日一生懸命働いていないでしょうか。
重ねて申し上げますが、自分の収入のために働くのは正しいことです。
正しいのですが、購入者との気持ちにズレが生じています。
多くの販売者の皆さんは、腹の中では「自分の収入のために今日も頑張るかな」と思っていても お客さんの前ではそんなことを言いません。 表っ面はスマイルで「お得なお買い物で良かったですねー」なんて言っています。
しかし、表っ面とか営業スマイルというのはバレやすいもの。 お客さんは見抜くのです。
「この人も その他大勢だな」と見抜きます。
そして多くのお客さんは、見知らぬ販売者の繁栄や幸福など願っていません。 相手がその他大勢ばかりならば、誰から買っても良いと思い他の店舗に行ってしまいます。
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第一話のエンディングでカホコは、「(私はこれから)人を幸せにするために働きたい!」と宣言します。 利他の心に気が付いたのです。
利他心とは、他人の利益となることをする理性です。
販売業ならば「お客さんが喜んでくれて本当に良かった」と思える人間力です。 そうなるように努力と工夫をすることです。
そういう人は、お客さんと思いが一緒です。 だから売れるのです。
・ ・ ・
「言っていることは分かるけれど、それは難しい」と思うでしょうか。
「正論ばかりでは世の中は渡っていけないよ」と思うでしょうか。
或いは「お客さんを幸せにするために働いている人なんか この世に居るの?」と思うでしょうか。
しかし、そういう人が実際に居て、そうでない人が大多数だからこそ、実行すると効果があります。
(皆がやっていることを懸命にしても 差が付きませんので効果が出ません)
事実、超一流の販売員は、お客さんの喜びを自分の喜びとしています。
そういう気持ちはお客さんに伝わります。 「この人は 違うな」と伝わります。
素直すぎるカホコは、第二話からも利他心丸出しで頑張るでしょうか。 七転八倒もありそうで楽しみです。
あなたの性格がもし、カホコほど素直すぎないのならば、相手様の幸福のために働けるでしょうか。
「それは無理!」と思う方には、フェイク・イットという方法があります。
是非、ご相談ください。

ドラマ『過保護のカホコ』日本テレビ系 水曜 22時から放送中
http://www.ntv.co.jp/kahogo-kahoko/
大切なあなたが 幸せでありますように。
相談屋さん カフェカウンセリング 横尾けいすけ
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