子どもが ねじれるとき
- 2015/05/17
- 18:00
毎週日曜になると、朝から近所のグランドで少年野球のチームが練習をします。
まずは全員で大声を出しながら、一時間近くのランニング。
子どもの体力で一時間走るだけでも大変ですが、声出しを続けてのランニングは辛いですね。忍耐力が付きそう。
ところが、その直後に 守備の練習が始まりました。
そこでの指導も大声なので聞こえたのですが、コーチの繰り返す言葉が気に掛かりました。
それは、「エラーしてもいいのー!」でした。
男性のコーチは、何度も何度もこの言葉を繰り返すのです。
コーチの考えは、おそらくこうだったんだろうと思います。
エラーするのが怖くて、取れるはずのボールを諦めるのは良くない。また、ボールを待っているようではアウトを取れない。打球を恐れず向かって行かないと野球の守備は成立しない。試合でエラーしないために失敗を積み重ねるという練習をするのだ。
そういうお考えなのだと想像します。
しかし、大半の子どもは解釈力が育っていません。
49歳の私が上記のように解釈するのを子どもに求めてはならないのです。
ましてや、声出しランニングで疲れ果て、右と左の違いも分からなくなっている状態の子どもに怒鳴るのです。
こんなとき、解釈力が育っていない子どもには、理解できないばかりか 誤解が生じます。
コーチの指導のうち、子どもの潜在意識に残るものは「エラーしても良いのー」だけなのです。
練習中は、それでもなんとなく成り立ちます。
問題は、少年の潜在意識がエラーしても良いと想った後の試合です。
その少年は人間ですから、必ずいつかは試合中にエラーをするでしょう。
その時に、コーチから大抵怒鳴られるのです。「何やってんだ!」と。
ここで少年は傷付くのです。
なぜなら彼の潜在意識は「エラーしても良い」しか理解していないのですから。
「言ってることが違うじゃないか!」少年はそう感じてしまうのです。
大人に裏切りを感じて不良になったという子どもは、このような大人の説明力不足が原因のひとつです。
解釈する力に劣る子どもには、分かりやすく丁寧な説明が必要です。
この野球チームの例ならば、息の上がっている時には 理屈の指導はしてはなりません。
体力を使っているときは、理解力が不足するのは大人だって同じです。
ましてや、もともと理解力に劣る子どもには、根性育成と理解する時間は別の機会に行わなくてはなりません。
例えば、練習の前に室内で野球を上手にする理屈を丁寧に説き、理解を促します。
そしてその後に、先ほど知った理屈をふらふらになるまでトレーニングするのです。
そういうチャンネル替えをしないと、せっかく子どもの頃に人格育成のためにスポーツをしっかりやったのに
思春期にはグレてしまったりするのです。
ディズニー映画「アナと雪の女王」は、昨年大ヒットしました。
Blu-ray Discの販売も好調とのことです。今でも愛される作品です。
その人気の理由に、「レット・イット・ゴー ~ありのままで~」という歌があります。
女優松たか子さんの歌声には、老若男女が感動し、歩くのがおぼつかない児童まで歌っています。
松さんの歌声には、私は何度聞いても涙が出ます。
しかし、この歌で繰り返される「ありのまま」という歌詞のフレーズについては、
子どもと話し合って、正しい理解を深める必要があります。
少年野球の例でお話ししたように、子どもは この「ありのまま」を間違って理解しがちだからです。
「ありのまま」とは何か、大人でも理解しがたいですね。
しっかりとストーリーを見直して、親子で話し合わないと子どもの潜在意識に誤解が生じます。
もし、「私はピアノが上達しないけれど、ありのままで良いのだ ♪」などと理由付けされたら大変です。
ピアノの練習をしなさいと言う親に、裏切りなど感じないようにしなければなりません。
なぜ プリンセス エルサは、あのシーンで「レット・イット・ゴー」を歌う気持ちになったのかを
子どもと話し合ってもらいたいのです。
子どもの潜在意識が誤った理解をしないために、そういう親子の話し合いが必要です。
Blu-ray Discを観ながら、ゆったりと話し合ってください。
アナと雪の女王 MovieNEX [ブルーレイ+DVD+デジタルコピー(クラウド対応)+MovieNEXワールド] [Blu-ray]
ちなみに私の見解は、どうにもならない絶望が訪れたとき、その辛さを置いてしまおうというのが、
「ありのままで良いのだ」という感情だと思いました。
全てを凍らせてしまうという自分の能力を、エルサが女王を務めるにあたり問題があると絶望したとき、
自害する替わりに選んだのが 氷の城でのお隠れです。
自害の替わりに選択したときのお気持ちが「ありのままで良いではないか」なのです。
時として、人生には絶望が有り得ます。大病、裏切り、災害、別れ …。
そんな時こそ、自分に向かって「Let it go」と言ってあげてください。
ちなみに米語で“Let it go”とは、怒りや不安でさいなまれている人に、そんなことは忘れてしまいなさい
と言いたい時に使うフレーズだそうです。
大切なあなたが 幸せでありますように。
相談屋さん カフェカウンセリング 横尾けいすけ
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